2007年01月29日

抵当権と保証・連帯債務等A

 抵当権などの担保は土地建物を目的とし物的担保と呼び、保証は人の資力そのものを目的とし人的担保と呼ぶ。

1.連帯債務

 @連帯債務とは、債権者は、債務者の一人に対して、または同時もしくは順次全員に対し、債務の全額または一部を請求できる。債務者の一人が弁済すれば、他の債務者の債務のその分消滅する。

A連帯債務の効力

 原則、相対的効力。

 例外として、絶対的効力も生じる。

 ・負担部分型

 @弁済、代物弁済、供託など

 A相殺

 B時効

 C免除

 D請求

 E更改

 F混同

2.保証

 @保証とは

 保証契約は書面か電磁的記録でしか、効力を生じない。

 主たる債務者の意思に反しても、保証人になる事ができる。

 A保証人の資格

 ・義務を負う場合には、資力があること。

 ・さらに、行為能力者であること。

 B保証債務の範囲

 保証人は主たる債務の他に、従たる性質の利息や損害賠償なども、支払わなければならない。

 保証債務は、主たる債務より重くなることはない。

 契約解除による原状回復についても、保証債務の範囲に含まれる。

 C求償権の範囲

 債務者の変わりに弁済した際、債務者に対し求償できる権利

 D保証債務の性質

 債務があって初めて保証債務が成立し、主たる債務がなくなれば保証債務もなくなる

 債務が移転すれば、保証債務も移転する

 債務者が弁済しない場合、保証人が弁済する。

3.連帯保証

 保証人が債務者と連帯して、保証債務を負担する。

 普通の保証と違い、補充権と抗弁権がない。

4.共同保証

 同じ債務を複数の人が保証人となっている場合のこと。

 分別の利益がない。


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2007年01月26日

抵当権と保証・連帯債務等@

抵当権などの担保物権

 @担保物権の種類と性質

 1)担保物権の種類

 法廷担保物権・・法律によって成立する。
 ↓
 留置権、先取特権

 約定担保物権・・当事者の合意によって成立する。
 ↓
 質権、抵当権

 2)担保物権の性質

 ア・不従性・・債権に伴い担保を設定し、弁済によって消滅する事。

 イ・不可分性・債権全額が弁済されるまで、担保物権が存続する事。

 ウ・随伴性・・債権が移転すれば、担保物権も移転する事。

 エ・物上代位性・担保の対象が無くなってしまった場合、発生する請求権に対し、担保の効力が生じる事。

 オ・担保物権は原則、登記がないと第三者に対抗できない。


 A抵当権

 1)抵当権とは

 抵当権者=債権者=お金を貸す側

 抵当権設定者=債務者=お金を借りる側

 抵当権設定者が返済できないとき、抵当権者は目的物を競売により、売却しようとする行為を『抵当権の実行』

 担保権の実行は、「不動産競売」の他に「担保不動産収益執行」がある。

 ※債権者などがその手元に残したまま担保に供した不動産を、他の債権者に優先して、債権の回収を図る事ができる担保物権

 根抵当権・・一定の範囲に属する不特定の債権を一定限度額(極度額)まで繰り返し貸し付けるために設定する抵当権。

 2)抵当権の設定

 ア・抵当権の目的物

 抵当権の目的物となりうるものは不動産、地上権、永小作権

 イ・抵当権設定契約

 債権者と債務者の合意。物上保証人でも構わない。

 ウ・対抗要件としての登記

 複数の抵当権がある場合、抵当権の順位も登記の順番となる。

 3)利用など

 抵当権が設定されているとき、使用、収益、売却ができ、抵当権者の承諾は必要ない。

 担保の目的物件を解体、処分する事は抵当権者の承諾なしでは行えない。その際、損害賠償金を支払わなくてはいけない。

 4)抵当権の実行

 抵当権の効力が及ぶ目的物の範囲

 ・土地と建物

 どちらか一方に抵当権を設定しても、効力は及ばない。

 ・付加一体物

 付加して一体となった物については、抵当権の設定の前後を問わず効力が及ぶ。(増築部分、雨戸など)

 ・従物、従たる権利

 従物→取り外しできる庭石や灯篭

 抵当権設定当時に存在した従物は抵当権の対象。

 従たる権利→借地などの賃借権

 抵当権設定当時にあった賃借権などの土地利用権

 ・果実(天然果実と法廷果実)

 不履行があったとき、抵当不動産の果実にも及ぶ。

 天然果実。

 法廷果実・・賃料などの収益。

 
 被担保債権の範囲

 抵当権によって担保される被担保債権の範囲は、元本のほか、利息その他の定期金、損害金などにつき最後の2年分に限られる。

 法定地上権

 法定地上権成立の要件

 ア・抵当権設定当時、土地上に建物が存在し、それぞれ同一の所有者。

 イ・土地建物の一方、または双方に設定されている。
 ↓
 同じ債権を複数の物件に設定する事を共同担保

 ウ・抵当権の実行により土地と建物の所有者が別になった場合。

 ※抵当権設定当時、建物が存在して、同一の所有者の場合、建物の保存登記がなくても法定地上権は認められる。

 一括競売

 更地に抵当権を設定
 ↓
 設定後、建物と建築(建物への抵当権の設定なし)
 ↓
 債務不履行、競売申立て
 ↓
 土地と建物を競売にかける。
 ↓
 土地の代価だけ、優先弁済を受ける。建物の代金は当然受け取れない。

 ※抵当権に対抗できる権利を有する者が占有している場合は、一括競売の対象にならない。

 賃借権の保護

 抵当権設定登記後の賃借権は、期間の長短を問わず、対抗要件を備えていても、抵当権者や買受人に対抗できない。

 しかし、下記の条件が揃う場合は対抗できる。
 ア・登記した賃借権であり
 ↓
 イ・全ての抵当権者が同意をし
 ↓
 ウ・その同意の登記がある

 ★抵当権者に対抗できない賃借によって、競売手続きの開始前から建物を使用または就役している者は、「建物」の場合、買受人が買受けたときから6ヶ月までは引き渡さなくてよい。

 引渡猶予期間中の1ヶ月分以上の使用対価について、使用者に対し相当の期間を定めて支払を催告したにも関わらず、期間内に履行しないときは明け渡し猶予を受ける事ができない。

 5)第三取得者の保護

 ・代価弁済

 第三取得者が支払うべき代金を抵当権設定者ではなく、その債権を保有する抵当権者へ支払、抵当権の抹消を行う。

 同時に抵当権消滅請求ができる。

 6)根抵当権

 ・被担保債権

 債務者に対する全ての債権を担保する包括ね抵当は認められていない。

 被担保債権の範囲は、後順位抵当権者の承諾はなく変更できる。ただし、元本確定前に限られ、確定前に個々の被担保債権が譲渡されても、根抵当権は随伴しない。

 ・極度額

 繰り返し融資を受ける際に予め限度額を定める。

 限度額まで達し、満期となったときから最後の2年分の利息の合計額に関して、優先弁済権の主張はできない。

 限度額の範囲内であれば、利息は2年分に限定されません。

 極度額は元本確定の前後を問わず、後順位抵当権者など利害関係人の承諾があれば変更可能。

 ・元本の確定

 予め確定期日を定める場合と定めない場合があり、定めない場合、根抵当権者は設定の日から3年経過すると、元本の確定を請求できる。また、請求後2週間後に元本が確定する。

 Bその他の担保物権

 1)留置権

 代金支払の債権がある場合、代金の支払前に商品は渡せず、返還を拒むことができる。

 保存に必要な使用を除き、債務者に無断で留置権をしよう・収益することはできない。

 2)先取特権

 工事代金など支払債権がある場合、競売に出しその代金から債権を回収する事が出来る。

 抵当権同様、優先弁済権がある。

 先取特権は法定担保物権。

 ・一般の先取特権・・債務者の全財産のすべてが対象。

 ・動産の先取特権・・賃貸などで支払不能になった際の家屋内に持ち込んだ動産(家具など)敷金がある場合、その残額の不足分

 ・不動産の先取特権・不動産保存・不動産工事の先取特権は、登記した抵当権者にも優先する。

 3)質権

 当事者の契約によって成立する約定担保物権

 契約は合意のみで成立する、諾成契約。

 目的物が必要であり、要物契約。

 不動産の場合、質権者は承諾無くして、質権の対象となっている不動産をその用法に従って使用収益することができる。

 使用する以上、費用は自身が負担する。

 不動産質の場合、利息を請求できない。

 債権質は直接取り立てることができ、第三債務者に対し、弁済すべき金額を供託する事ができる。


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2007年01月22日

売主の担保責任

1.売主の担保責任の内容

 担保責任を追求できる買主は、原則として善意の買主

 例外として

 ・全部他人物売買→解除

 ・一部他人物売買→代金減額請求

 ・抵当権などが存するものの売買→解除、損害賠償請求

 行使期間制限の有無

 ・原則として、1年以内。

2.瑕疵担保責任

 瑕疵担保責任の追及の原則、善意かつ無過失

 ※判例で土地についても瑕疵担保を認めている

 担保責任の追求は、損害賠償または契約解除

 行使期間は事実を知ってから1年以内

3.全部他人物売買

 買主が善意ならば契約解除と損害賠償請求が可能。

 悪意の場合、契約解除のみ。

 売主が善意の場合、解除権が認められる。

 買主が善意の場合、損害賠償を請求して契約解除ができる。
 ↓
 ↓逆に
 ↓
 買主が悪意の場合、権利を移転できない旨を通知して、損害賠償をしないで解除する。

4.一部他人物売買

 買主は善意・悪意を問わず代金減額請求権を持つ。

 買主が善意の場合、損害賠償請求の他に買った目的が達せられない場合は契約解除できる。

 行使期間

 善意→知ってから1年以内

 悪意→契約のときから1年以内

5.数量指示売買

 数量が不足していたときに生ずる売主責任

 買主の善意のときに限る。

 損害賠償、契約解除、行使期間は一部他人物売買と同様

6.目的物の溶液を制限する権利が存在し、または、地役権が存在しない場合

 @地上権、永小作権、留置権、質権の目的になっている場合

 A目的不動産に存在されるされた地役権が存在しない場合

 B買主に対抗しうる賃借権が存在する場合

 上記の場合も、善意の買主に限り、損害賠償請求と契約解除が可能。行使期間は1年以内。

7.担保的権利による制限と担保責任

 @抵当不動産の処分

 抵当権設定者は、抵当権者の承諾を得ず、抵当不動産を譲渡できる。

 A買主の最近支払拒絶権

 抵当権消滅請求の手続きが終わるまで、代金支払を拒絶できる。

 また、悪意の場合でも、消滅請求に掛かった費用の償還を請求できる。

 損害が生じた場合、損害賠償の請求もできる。

 B担保的権利に関する売主の担保責任

 担保権の実行により買主が所有権を喪失したとき、買主の善意・悪意に関らず契約解除および損害賠償請求できる。

 抵当権は債権回収を目的とし設定されるもので、すべて回収されれば抵当権の意をいない事を「抵当権の付従性」

8.特約による担保責任の軽減

 担保責任を負わないという特約は、当事者間の合意があれば有効。

 しかし、売主が知りながらも告げなかった事実、第三者に自ら設定しまたは譲り渡した権利は、売主は担保責任を免れる事ができない。


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危険負担

@危険負担

 売買契約後、雷・地震・家事による類焼など、売主の責めに帰すことのできない事由によって、滅失した場合でも特約が無い限り、買主は代金支払義務を負う。

A停止条件付売買契約の場合

 停止条件の取決め期日を境に、売主買主の危険負担を定める。

B損害の発生時期と過失の有無による違い

 損害の起きた時期と債務者の帰責性の有無が重要

 ・契約締結前の損害

 全部滅失・・・無効

 一部滅失・・・担保責任

 ・契約締結後の損害・・・後発的不能

 債務者に落ち度が無い場合「危険負担」

 債務者に落ち度がある場合「債務不履行」

 
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2007年01月18日

手付等

1.手付の性質

 証約手付・・契約が成立した証として交付されるもの。

 解約手付・・手付を交付する事により、契約を解除できる。

 違約手付・・契約違反の際、没収してしまうもの。

2.解約手付による解除

 @手付解除の方法

 倍返し・・預かった手付を返却し、かつ同額を相手方に渡し解約する。

 放棄・・・預けた手付を返却を求めず、解約する。

 A手付解除の時期

 当事者の一方が履行に着手するまでは手付による解除ができる。(条文)

 判例は、当事者→相手方と解釈している。

 仮に自分が履行の着手をしていても、相手方が着手していない場合は、手付解除できる(判例)

 B手付解除の効果

 手付解除は、債務不履行解除ではないから、損害賠償の請求はできない。

 債務不履行があれば、債務不履行解除ができ手付額に関わらず、損害賠償請求ができる。

3.買戻し特約

 @買戻しの要件

 対象は不動産に限る。

 特約は売買契約を結ぶことが条件、特約のみを結べない。

 期間は最長で10年以内。

 期間を定めた後に延長はできない。

 期間を定めなかった場合、5年以内に買戻ししないといけない。

 買戻し時には、約定代金と契約に掛かる費用のみ。利息の請求はできない。

 A買戻し特約の対抗要件

 売買契約と同時に特約を結び、同時にその特約も登記をする。

4.その他

 目的物について権利を主張するものがおり、買主の権利の全部または一部を阻害する恐れがある場合、危険の限度に応じて、代金の支払いを拒否できる。

 ただし、売主が相当の担保の提供をした場合、買主は支払いの拒否ができない。


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2007年01月16日

契約解除

1.解除の種類

 法定解除・・一定の要件を満たせば解除できると法律で定められたもの

 約定解除・・当事者間で解除権を設定する

 合意解除・・解除権は設定せず、双方合意の上解除する

2.解除の方法

 解除権が発生した場合、相手の承諾無くとも解除できる

 一方的な意思表示で意思表示で法律的な効果が生じる権利を形成権。

 一度解除の意思表示したら、撤回できない

 当事者一方が複数いるときは、解除は全員でまたは、全員に行う。(解除不可分の原則)

 複数いる内一人が解除権が消滅した場合、他の者の権利も消滅する。


3.解除の効果

 @当事者間の効果

 契約解除する際、代金の一部を支払っている場合、返金する義務がある。原状回復義務。

 金銭を受け取った場合、受領のときから利息をつけて返還する。

 A第三者に対する効果

 解除によって第三者の権利を害する事はできない。

 権利保護用件として、登記していることが必要。

 第三者の善意・悪意は関しない

4.解除権の消滅

 解除権の行使は期間の定めはない。

 解除権を有するものが解除しない場合は、相当の期間を定め催告する。

 期間内に確答が無い場合、解除権は消滅する。


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契約が守れないとき(債務不履行)

1.同時履行の抗弁権

 売買契約の場合、引渡義務と代金支払義務は「同時履行」の関係

 どちらか一方が義務を果たさない場合、履行の催告できる権利を同時履行の抗弁権

2.債務不履行

 債務不履行の場合、損害賠償請求または契約の解除が可能

 @履行遅滞とその時期

 ・確定期限付債務・・・・期限の到来

 ・不確定期限付債務・・・期限が到来し、債務者がそれを知ったとき

 ・期限の定めが無い債務・債務者が履行の請求をしたとき

 債務者の責めに帰す事由あった場合

 遅滞が違法の場合

 A履行不能

 責任を問われるのは、遅滞同様、故意過失があった場合。

 履行不能による解除は相当の期間を定めず解除できる。

3.損害賠償の範囲と予定

 損害賠償請求する際、事前に額の予定を決めておける。なお、額の増減は裁判所が増減できない。

4.金銭債務の特則

 金銭債務の場合の効果で、損害賠償請求できる額は利息相当分(法定利息の5%)

 他にそれ以上の定めがある場合は、それを優先。

 損害は証明する必要も無く、履行遅滞のみ認められる。


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無権代理

1.無権代理

 本来、本人より代理権を与えられ行為を行うが、代理権が無いにも関わらず、契約行為を行うことを無権代理という。

 契約の効果は本人に帰属されないのが原則。

 しかし、本人が追認した場合は、行為をしたときにさかのぼり、効果が生じる。

2.相手方保護の手段

 @催告

 無権代理による契約を知らずに交わした相手方は、本人に対し「追認」を促す催告権がある。

 期間を定め、その期間内に確答がない場合、追認を拒絶したとみなされる。

 A相手方の取消権

 善意であれば、本人が追認するまでは、契約を取消すことができる。

 B無権代理の責任
 相手方は無権代理人に対し、責任追及できる。

 要素は代理権が証明されず、本人の追認も得られず、相手方が善意無過失の場合。

 相手方は損害賠償請求のほかに、履行の請求をすることも可能。

 C表見代理
 相手方が善意無過失で本人に落ち度があった場合、代理権の有効を主張することを表権代理という。

 (1)代理権授受の表示による表見代理
 ..代理権を与えていないが、委任状を持たせた

 (2)権限外の行為の表見代理
 ..代理を依頼した職務以外の行為

 (3)代理権消滅後の表見代理
 ..かつては代理人であった


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2007年01月15日

代理

1.代理とは本人以外のものが契約などをし、その効果が本人に生じる事をいう。

2.代理の要件

 本人に効果を生じさせるため、代理権と顕名(けんめい・・本人のために行ったと表示すること)の上、代理行為が行われることが必要。

3.代理の種類

 @代理には「任意代理」と「法定代理」がある。

  任意代理・・本人が自らの意思で代理権を与える。
 
  法定代理・・成年後見人や保護者、親権者など。
 
 A代理の受け方として、本人から直接代理権を与えられ、行うことを「本代理」。代理権を与えられるが、自らが行いため、やむを得ず以外のものがその代理をすることを「復代理」という。

4.代理権の範囲

 法定代理の権限は、法律で定められているが、任意代理の場合、権限の範囲が決まる。

 権限が決められていない代理人は保存行為、物や権利の性質を変えない範囲での利用行為や改良行為をすることができる。

 保存行為・・家屋の修繕など現状を維持する行為

 利用行為・・賃貸借契約の締結など

 改良行為・・増改築するような行為

 ※いずれも性質を変えない範囲内でしか行えない。

5.代理人の資格

 任意代理人は本人の意思により代理権を与えるため、仮に未成年、制限行為能力者でも構わない。

 しかし、その代理人が行った契約を、後に行為能力を理由に解除することはできない。

6.代理権の消滅

 本人・・死亡。

 代理人・死亡また破産手続開始の決定、後見開始の審判

 ※任意代理の場合、本人が破産手続き開始の決定を受けた時点で効力を失う。

7.自己の契約、双方代理の禁止

 自身が代理人であると同時に契約の当事者になることを「自己契約」という。

 原則として自己契約は許されず、自己契約を行ったときは、代理人の代理権を失い、無権代理となる。

 例外として、本人に不利益が生じないことであれば認められる。
 @予め許諾がある場合は構わない。

 A代理人に裁量が無い債務の履行(登記申請など)


 売主、買主がいる場合、どちらからも代理を受けることはできない。これを双方代理。

 双方代理も原則認められず、無権代理となる。

 例外も自己契約同様、本人の許諾または債務の履行のみ。


8.代理行為

 @顕名
 
 顕名とは本人の為に行うことを示すこと。

 顕名の無いとき、原則本人に効果は帰属せず、代理人自身が契約したと扱われる。

 しかし相手方が代理人である事を知っていた場合、知りうる状態にあった場合は行為の効果は本人に帰属する。

 A代理行為の瑕疵

 代理人が強迫により契約をした場合、代理人の効果は本人に帰属され、取消しを行うのは本人。

 代理人が契約したものに瑕疵があった場合、代理人がその瑕疵を知らず契約した場合、善意であれば取消しを行えるが、本人が知っていた場合は、代理人が知らずとも取消しは行えない。

9.復代理

 @復代理人の選任と責任

 任意代理の場合、原則、復代理を選任できない。本人の同意がある場合を除く。また、やむを得ない事情がある場合も含まれる。

 法定代理人はいつでも、誰でも復代理人を選任できる。しかし復代理人がミスを犯した場合、選任監督責任を負う。
 しかし、本人の指名に従っての選任の場合、不適切事実を知っていて告げなかった場合を除き、責任負担は軽くなる。

 A復代理人を選任したときの法律関係

 復代理人の行った効果は当然本人に帰属する。

 復代理人の代理権の範囲は、代理人の代理権の範囲内。

 代理人の代理権が消滅した場合、復代理人の代理権も消滅する。

 代理人が復代理人を選任しても、代理人自身の代理権は消滅しない。


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意思表示のまとめ

         当事者間      対善意の第三者

心裡留保 原則として有効
     例外 無効相手に悪意過失  対抗できない

虚偽表示 無効            対抗できない

錯  誤 無効@要素に錯誤      対抗できる
       A表意者に過失なし

強  迫 取消せる          取消し前の第三者に対抗できる

詐  欺 取消せる          取消し前の第三者に対抗できない


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錯誤

 錯誤とは勘違い、言い違い、書き違い。

 錯誤によって意思表示をした場合は無効。

 無効を主張するための2つの条件

 @契約の締結を左右するほど、重要な思い違いをした場合。

 A勘違いをした側に、重大な過失が無い場合。

 ※錯誤によって意思表示したものは、この向こうを持って善意の第三者に対抗する事ができる。


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心裡留保

 当事者の一方が、真意と異なる意思表示をした場合、心裡留保と呼ぶ。

 原則として売るつもりも無く「売る」といい、相手が信じてしまう場合、原則有効となる。

 相手方が真意で無いと知っていた場合(悪意)や注意すれば知る事のできた場合(善意有過失)は無効になる。

 ※心裡留保が無効となる場合、善意の第三者に対して無効を主張できない。


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通謀虚偽表示

1.当事者間での効果

 虚偽の意思表示を行うこと

 例)差押を免れたい所有者とそれを共謀し、虚偽の売買契約を結ぶ。その時互いに「売る意思」「買う意思」無いため、意思表示は通謀虚偽表示となる。

 ※通謀虚偽表示は無効となります。

2.第三者に対する効果

 通謀虚偽表示で結ばれた契約で、万一善意の第三者へ転売された場合、民法では「虚偽表示の無効は善意の第三者に対抗できない」と定められる。

 また、第三者は善意でありさえすれば、過失があっても良く、不動産登記の有無に左右されない。


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強迫

 脅された人を守るため、強迫の場合も一部、詐欺の場合と同様に意思表示を取消すことができる。

 詐欺との違いは

 @強迫によって意思表示をした場合、その取消しは第三者に対しても対抗できる

 A第三者を強迫した場合、契約の相手方が善意であっても取消すことができる。

 ※詐欺の場合、本人に何らかの落ち度が考えられるが、強迫の場合は本人に落ち度は考えにくく保護されるため



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詐欺

1.当事者間での効果

 売主Aの「売る」という意思と、買主Bが騙した結果「買う」という行為は、Bによる詐欺であり、Aの意思を完全に有効にしてしまうと、Aは不利益を受けるため、民法では詐欺による意思表示は取消す事ができる。

2.第三者に対する効果

 Bから事情を知らないCへ転売された場合、Aが詐欺を理由に取消しを求める場合、善意の第三者Cへの対抗はできない。

 Aには落ち度があった可能性もある。

 未成年者の場合と違い、詐欺の場合は異なる。

3.第三者の詐欺

 第三者が詐欺をはたらいた場合、相手方が悪意であるとき、取消すことができる。しかし相手方が善意のときは取消すことはできない。



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意思表示の欠陥

意思の不存在

意思表示に必要な要素が何か欠けていること


瑕疵ある意思表示

意思表示にキズや欠陥がある場合

   

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posted by yossie at 14:57| Comment(0) | TrackBack(0) | 民法

取引の相手方の保護および法律関係安定のための制度

1.相手方の催促権

 取消しまたは追認の意思を促す制度。

 1ヶ月以上の期間を定め催告することができる。

 ※法定代理人や行為能力者本人はきちんとした判断ができるため、放置した場合は追認した事になり、有効になる。

 ※被保佐人や被補助者は判断できないこともあり、何も返事をしない場合は取消したものとみなす。

2.詐術を用いた場合

 制限行為能力者が書類を偽造したりして、行為能力者と偽り詐術を用いた場合、制限行為能力者を理由に取消しできない。

3.取消権の時効消滅

 追認することのできる時から「5年」、行為のあった時から「20年」の内、いずれか早く到来する日が過ぎると取消す事ができなくなる。

4.法定追認

 契約の完全有効を前提にしたような行為をしたとき、追認と同じ効果が生じる。

 @債務の一部ためは全部の履行

 A相手方に履行を請求した場合

 B担保を提供したり、担保の提供を受けた場合

 C取得した権利の一部または全部の譲渡をした場合

 D更改をした場合

 E強制執行をした場合


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posted by yossie at 14:35| Comment(0) | TrackBack(0) | 民法

制限行為能力者の取消しとその効力

未成年Aは法定代理人の同意を得ず、自己の土地をBに売却し、その後Bは事情を知らないCへ転売した場合、Aが未成年であることを理由にAB間の契約を取り消した。

その際、Cからの土地の返還を受けることAはできる。

AとBは当事者、Cは第三者。

法律上、事実を知り得ないことを「善意」。事実を知りうる事を「悪意」


制限行為能力者を守る必要性は高いことから、取り消しについては善意の第三者にも対抗できる。



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posted by yossie at 13:26| Comment(0) | TrackBack(0) | 民法

成年後見制度

判断能力の程度   タイプ         自己決定はどの程度

 高い      被補助人(軽い痴呆)    尊重できる
 ↑                       ↑
 |       被保佐人            |
 ↓                       ↓
 低い      成年被後見人(重い痴呆)  尊重できない

保護を図りながら、意思の尊重との調和を図る。


1.成年被後見人

 @精神上の障害によって、事理を弁職する能力を欠く常況にある。

 A家庭裁判所が「後見開始の審判」行う。

 成年被後見人の保護者を成年後見人と呼び、法定代理人になる。

 ・居住の用に供する建物または土地を、売却、賃貸、賃貸借の解除、抵当権の設定その他の処分をする際、家庭裁判所の許可を要する。

 成年被後見人が結んだ契約は解除できる。
 ↓
 しかし、日用品の購入など日常生活に関する行為は、取り消す事はできない。

 成年後見人には代理権がある。

 成年被後見人が単独で行った契約を取り消す取消権もある。成年被後見人自身も取り消す事ができる。

 また、追認権もある。しかし、同意権は無い。


2.被保佐人

 @精神上の障害によって事理を弁職する能力が著しく不十分

 A家庭裁判所で「補佐開始の審判」を受けたもの

 被保佐人は1人で契約はできる。しかし【重要な財産上の行為】のみ、保佐人の同意が必要。

 同意が必要にも関わらず、同意を得無かった場合取り消す事ができる。

 保佐人は【重要な財産上の行為】について、同意権、取消権、追認権がある。代理権は原則として、与えられない。

 家庭裁判所の審判によって代理権を与える事もある。


【重要な財産上の行為】とは

 @利息・賃料などを生ずる財産の返還を受ける。または元本として貸与する事

 A借財または保証をなす事。

 B直接間接に不動産そのたの重要な財産を得たり、手離したりする事。

 C相続を承認(資産・負債の引継ぎ)、放棄、遺産分割。

 D新築・増改築、大修繕を目的の契約。

 E土地(山林を除く)は5年、建物は3年を超える賃貸借。


3.被補助人

 @精神上の障害によって事理を弁職する能力が不十分

 A家庭裁判所より「補助開始の審判」を行う

 保護の方法は自分の希望に従って選択する事ができる。

 不動産売却など「特定の行為」については、同意と代理の両方を補助してもらう事もできる。

 補助人の同意が必要な行為であるのにも関わらず、同意無しに行った場合取り消す事ができる。


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2007年01月14日

未成年者制度

1.未成年者とは、20歳未満の人

 ただし、結婚をした場合は成年者として扱われる。

2.未成年者の保護の方法は、保護者を付けます。親権者か未成年者後見人と呼ぶ。

 契約などの場合、保護者の同意が必要。

 保護者が代わって契約することを代理。保護者を法定代理人と呼ぶ。

3.法律行為の効果

 単独で未成年者が契約などを行った場合、原則として取り消す事が出来る。

 @単に権利を得または義務を免れる行為

 A法定代理人が処分を許した財産の処分行為

 B許可された営業に関する行為

 以上3点は未成年者が単独で行っても取り消す事は出来ない。

4.保護者の権限

 保護者、親は未成年者が行為をするにあたり、同意を与えたり、代わってすることがあり、同意権、代理権がある。

 未成年者が1人で行った場合、取り消す事ができる取消権がある。さらに契約は有効だが、取消権を放棄し、完全に有効にする、追認権も認められる。

5.取り消すことができるもの

 取り消すことのできるのは、未成年者本人、法定代理人、能力者本人。



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